20140103 人を包んだ巨大な泡は羊の中を回転する

【ニュージーランド】

だらだらと朝を過ごしていたら,フロントから「今日も泊まりますか?」との電話が.
慌てて荷物をまとめて,本日の宿である,Sudima ホテルに向かった.

ロトルア湖の畔という素晴らしいロケーションなのだが,残念ながら湖は見えない部屋だった.

荷物を置いて,ロトルア湖に沿って散歩した.
この一帯は,ガバメント・ガーデンズと呼ばれる庭園になっているのだ.

ロトルア博物館.1908 年にニュージーランド政府が観光業における最初の投資として作った建物.ロトルアはニュージーランド人にとって,日本人にとっての京都みたいなものかもしれない.



園内はのんびりとした夏の昼間の様子を呈している.暢気に道を渡る白鳥の群れ.



湖の畔の解説で知ったが,レイク・テカポで襲ってきたのは Red billed gull. もうちょっとおっとりした,Black billed gull.

鴨の親子.ロトルア湖に浮かぶ小島,モコイア島を向こうに望む.



プケコ.青い腹部の羽毛と,赤い嘴が特徴的なこの鳥をデザインした土産物をよく見かける.



顔面に入れ墨の入った人物の彫られた,本物のワカ (カヌー).
横に "TE ARAWA WAKA TAUA" と書いてあった."TE ARAWA" はロトルア周囲の部族の名前で,"WAKA TAUA" は戦闘用カヌーを意味するらしい.



遊覧飛行のヘリコプターが飛んできた.空気は気怠く,歩いていても眠気が襲ってくる.



ガバメント・ガーデンズを抜け,北西に向かうと,オヒネムツ・マオリ村がある.昨日のテ・プイアと異なり,マオリの人々が普通に生活をしている村である.ファレヌイ (集会所) には観光客は入れない.

セント・フェイス・アングリカン教会.マオリとイギリス文化の入り混じった建築が美しい.



白い天使の像が,マオリの色合いと自然に調和している.

9 世紀から 10 世紀のころ,ニュージーランドにマオリが住み始めたといわれている.ジェームス・クックが訪れたのが 1769 年.それから1840年のワイタンギ条約が締結される.しかし,この条約の解釈を巡り,イギリス人側とマオリ側に大きな差があり,再度審議がはじめられたのが, 1975 年.

それほど昔の話ではないのだ.


裏手の墓地.戦没者のものも多い.



オヒネムツでハンギでも頂けないものかと思ったが,観光客向けの場所ではないので,見つからず.再度町の中心に戻った.

ツタネカイ・ストリート沿いのビールバー "Brew" でピルスナー・ビールの衣を用いたフィッシュバーガーを頂いた.ロトルアのビール工房 Croucher のピルスナー・ビールと共に.通常のニュージーランド・ラガー・ビールよりも,多めのモルトとホップを使用しているとのことで,強い香りがフライと合う.



さて,町は概ね一周した.午後は何をしようか.
中に入らなかった博物館に行くか.温泉に行くか.温泉は夜でも入れるようであるし.

ニュージーランドのガイドブックを眺めていると,その多くは豊かな自然で占められている.しかし,その間に挟まる,何故そんなことをしようと思ったのか,疑問におもうアクティビティが目につく.

ニュージーランドで 1988 年にAJ・ハケット・バンジー氏が生み出したというバンジージャンプに始まり,オークランドの高層タワー,スカイ・タワーのヘリを歩くという,スカイ・ウォーク.クイーンズタウンにある湖を見下ろす高台にある,ターザン・ロープのようなジップトレック.

そういった,妙なアクティビティを三つ揃えた「アグロドーム」という施設が,ロトルアにある.
ちょうど時間も半端に余ったことであるし,行ってみよう.
バス停から 1 番のバスに乗る.年末年始,休みだったことを補う意味なのか,本日は無料.

http://www.agrodome.co.nz/

アグロドームは,観光牧場なのだという.19 種類の羊の毛を刈るショーが有名.
見たいような見たくないような,などと思っていたら,最終時間を過ぎていて,見られない.見られないと思うとなんとなく残念なのが不思議である.

入り口近くで,胸元の毛がたくましい顎髭のような,メリノウール.



折角ニュージーランドまで来たのだから,羊を触ってみたいな,と呟いていたら,手ごろなところに子羊を発見.横で作業をしている職員が何も言わないので,そっと近寄ってみた.



個人的に羊は好きな生き物の一つである.
見ているだけで穏やかな気分になる.



さて,アグロドームを出たすぐの牧場の中,少し小高くなった中に,不思議アクティビティ,"Zorb" がある.
要するに二重になった透明の大きな球体の内側に,人が入って,坂を転がすのだ.二つの球体は,無数の糸でつながれている.中にハーネスでつながれて転がるのが "Zorbit", 中に水またはお湯と一緒に入れられて転がるのが "Zoydro".

写真中央に転がる寸前の Zorbit が見える.横には,空になった Zorb を上に運ぶためのリフトがある.



見に行っておいて何だが,心の底から,何故そんなことを思いついたのだろう,と思う.


因みにあと二つのアクティビティは,小さな袋に詰められて,40 m の高さから落とされる "swoop", 下からの強風に乗って飛ぶ "Freefall Xtreme".

遅くなったので,夕食はホテルで頂くことにした.シンプルにサーモン・ソテー.見た目はいま一つだが,レモンを焼いて作ったと思しき甘酸っぱいソースが,重厚な鮭の脂と絡み合い,なかなかおいしい.Sudima は一昨日の夕食も悪くなかったので,好印象.



さて,明日はオークランドに移動である.

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