20191117 静かな夜に響く
日本を 23:00 に発った機体は,ドバイを経由してカラチへ至った.
ドバイまでのフライトは A380. エミレーツのそれは,中にバーやシャワーがあると噂の二階建て大型機である.今回は疲れていたのでそのいずれも覗きそびれてしまったのが残念である.
9 月には肌に汗ばんだカラチも,11 月にもなると夜には 20 度近くなり,カミーズ (長いシャツ) では肌寒いほどであった.
カラチから向かったのは 2 時間ほど車で走ったところにあるハイデラバードという街だ.
カラチは比較的治安の悪い街で,我々の職場のセキュリティポリシーでは,助手席に武装警官が乗ることになっている.初めて見たときは物々しい気がしたものだが,笑顔で挨拶をするし,我々が下車するときにドアを開けてくれるし,いかついだけではない.
ハイデラバードは人口にして国内5番目の大都市である.その街で一番のホテル,ホテルインダスに泊まる.そこかしこにイメージキャラクターのインダスカワイルカ (多分) の絵が描かれている.
職場では安全管理上の理由から泊まってよいホテルは限られている.そして同じ理由から,今回は宿から出てはいけないことになっているので,ホテルは重要である.
しかし,インダスは安心感を覚えるほど安宿感の漂うホテルであった.
まぁ一階に薄暗いとはいえレストランがあり,ATM もあるのだから,安宿と呼んではいけないだろう.
ただ,部屋のアメニティは継ぎ足し式のシャンプーと石鹸のみで,ドライヤーもない.窓は完全には閉まらず,外の音がダイレクトに聞こえる.
一流ホテルというには躊躇いを感じる佇まいなのだ.
ホテルのレセプションから宿泊棟に移るには,中庭を歩かねばならないが,その中庭には身の丈よりも大きい鳥籠が二つ並んでいて,ケー,とかグッグッなどと鳴き声が聞こえてくる.
奥の方のピロティには,更に鳥籠が並んでいる.
部屋に荷物を置いた後,同僚たちとミーティングをするため,食堂で集まった.安宿 (失礼) の良いところは,決まりが緩やかなところだ.日本人的感覚ではレストランで会議などされては迷惑だろうと思うのだが,なにも頼まずにテーブルを占領しても苦情を言わない.
ミーティングのあとは一旦部屋に帰り,夜に集合することになった.
しばし思案し,外はまだ明るかったが,シャワーを浴びることにした.前回風呂に入ってから 48 時間が経とうとしている.
シャワーは中々湯が出ず,諦めて水シャワーを浴びたら,上がる頃に温かくなった.
19:00 の待ち合わせの時間には誰もレストランの前には来なかった.最大 6 名が来ると思っていたので,肩透かしを喰らった気がした.と,中から同僚の若者が出てきたので「誰も来ませんねぇ」などと声を掛け合い,中で待つことにした.
結局遅れてきた上司と三人で夕食を摂ることにした.
頼んだのは骨つき胸肉のチキンティッカ (チキングリル), ガーリックナン,キーマカレー,マトンのビリヤニ (ピラフ) であった.いずれも結構おいしい.量は三人では少々多いくらいであった.
パキスタンはイスラム教の国の中でも比較的戒律を守っているので,滅多にアルコールは飲めない.
のんべの僕と上司はそれぞれ「ビール飲みてぇなぁ」などとそれぞれ思い (多分), 夕食を終えた.
娯楽もない夜は静かに…と思ったが,21:00 頃になってブラスバンドが響いてきた.そのうち止むだろうと思っていたのに,いつまでも鳴っている.何事かと階下を覗いてみると,おそらく結婚式なのだろう.花とテープで飾られた車の周りで楽隊が賑やかな音楽を奏でている.
慶事ならば仕方あるまいと諦めて,布団に入る.日本時間で午前 2 時頃.気付いたら眠りに落ちていた.
ドバイまでのフライトは A380. エミレーツのそれは,中にバーやシャワーがあると噂の二階建て大型機である.今回は疲れていたのでそのいずれも覗きそびれてしまったのが残念である.
9 月には肌に汗ばんだカラチも,11 月にもなると夜には 20 度近くなり,カミーズ (長いシャツ) では肌寒いほどであった.
カラチから向かったのは 2 時間ほど車で走ったところにあるハイデラバードという街だ.
カラチは比較的治安の悪い街で,我々の職場のセキュリティポリシーでは,助手席に武装警官が乗ることになっている.初めて見たときは物々しい気がしたものだが,笑顔で挨拶をするし,我々が下車するときにドアを開けてくれるし,いかついだけではない.
ハイデラバードは人口にして国内5番目の大都市である.その街で一番のホテル,ホテルインダスに泊まる.そこかしこにイメージキャラクターのインダスカワイルカ (多分) の絵が描かれている.
職場では安全管理上の理由から泊まってよいホテルは限られている.そして同じ理由から,今回は宿から出てはいけないことになっているので,ホテルは重要である.
しかし,インダスは安心感を覚えるほど安宿感の漂うホテルであった.
まぁ一階に薄暗いとはいえレストランがあり,ATM もあるのだから,安宿と呼んではいけないだろう.
ただ,部屋のアメニティは継ぎ足し式のシャンプーと石鹸のみで,ドライヤーもない.窓は完全には閉まらず,外の音がダイレクトに聞こえる.
一流ホテルというには躊躇いを感じる佇まいなのだ.
ホテルのレセプションから宿泊棟に移るには,中庭を歩かねばならないが,その中庭には身の丈よりも大きい鳥籠が二つ並んでいて,ケー,とかグッグッなどと鳴き声が聞こえてくる.
奥の方のピロティには,更に鳥籠が並んでいる.
部屋に荷物を置いた後,同僚たちとミーティングをするため,食堂で集まった.安宿 (失礼) の良いところは,決まりが緩やかなところだ.日本人的感覚ではレストランで会議などされては迷惑だろうと思うのだが,なにも頼まずにテーブルを占領しても苦情を言わない.
ミーティングのあとは一旦部屋に帰り,夜に集合することになった.
しばし思案し,外はまだ明るかったが,シャワーを浴びることにした.前回風呂に入ってから 48 時間が経とうとしている.
シャワーは中々湯が出ず,諦めて水シャワーを浴びたら,上がる頃に温かくなった.
19:00 の待ち合わせの時間には誰もレストランの前には来なかった.最大 6 名が来ると思っていたので,肩透かしを喰らった気がした.と,中から同僚の若者が出てきたので「誰も来ませんねぇ」などと声を掛け合い,中で待つことにした.
結局遅れてきた上司と三人で夕食を摂ることにした.
頼んだのは骨つき胸肉のチキンティッカ (チキングリル), ガーリックナン,キーマカレー,マトンのビリヤニ (ピラフ) であった.いずれも結構おいしい.量は三人では少々多いくらいであった.
パキスタンはイスラム教の国の中でも比較的戒律を守っているので,滅多にアルコールは飲めない.
のんべの僕と上司はそれぞれ「ビール飲みてぇなぁ」などとそれぞれ思い (多分), 夕食を終えた.
娯楽もない夜は静かに…と思ったが,21:00 頃になってブラスバンドが響いてきた.そのうち止むだろうと思っていたのに,いつまでも鳴っている.何事かと階下を覗いてみると,おそらく結婚式なのだろう.花とテープで飾られた車の周りで楽隊が賑やかな音楽を奏でている.
慶事ならば仕方あるまいと諦めて,布団に入る.日本時間で午前 2 時頃.気付いたら眠りに落ちていた.
0 件のコメント