20200724 秩父は小鹿野から森林公園へ
朝ごはんは無難だが,ちゃんと旨い.
午前中は小鹿野の町を町歩きをすることにした.
最初は町の真ん中にある村上酒店.屋根の上の看板には醤油店と書いてあるが,店種を変えたのだという.
店主が手持ち無沙汰にしているので,話をする.
曰く,秩父で有名なのは,矢尾本店の秩父錦と武甲酒造の武甲政宗で,昔は秩父錦の方が人気があった.ところが蔵が矢尾百貨店の裏手からミューズパークのあたりに移ったところ,水が変わり,同じころ岩手から来ていた杜氏が辞めてしまって,味が変わったというもっぱらの評判だとか.
「それで武甲政宗に変えちゃった人が多かったんだよ」
逡巡した後,純米大吟醸彩虹を買った.米は秩父で作られた山田錦,七種類の麹を使っていることから彩虹と名付けられたそうだ.しかも秩父でしか買えない限定品.ただそれが仇となって,観光客の減っている今はかなり苦戦しているようだ.かなりコクのある味なので,ロックで飲むことを勧められた.
土地ものの山田錦は秩父錦と協力して作ったとか.
武甲酒造は,無濾過生原酒の「のんべえ」も勧められた.「飲むべ」という,誘いの言葉から.
帳場に豚の味噌漬けのチラシが置いてあったので,なぜ名物なのか聞くと,豚肉ではなく,ヤマブ醤油の新井武平商店というところの味噌が有名で出来た名物なのだという.「その味噌もうちが醤油やってた頃に譲ったんだけどね」
店主に挨拶をして辞し,同じ通りにある太田甘池堂で羊羹を買った.あずき,いんげん,柚子.一口サイズのものがあるのがいい.享和 3 (1803) 年創業.江戸甘林堂で精煉秘宝を伝授され,店名を贈られたそうだが,甘林堂は探したけれどもうないようだと言っていた.
道をさらに東に向かい,八宮松雪堂という店で小鹿野こいしなる菓子を買う.宿の人に勧められたのだ.大正 13 (1924) 年創業.ソフトクッキーにマーガリンを挟んだもの.
道をさらに東に向かい,八宮松雪堂という店で小鹿野こいしなる菓子を買う.宿の人に勧められたのだ.大正 13 (1924) 年創業.ソフトクッキーにマーガリンを挟んだもの.
最後にしゃくし菜の漬物の店,石川に向かった.中心地から歩いて 10 分程度.
しかし店はなく,工場のようだった.諦めて去ろうとした時,一人の恰幅のいい男性に声を掛けられた.先代だと名乗ったその人は,色々説明をしてくれたのだが,途中で現れた息子がえらい怒って「全部嘘ですからね!」と言っていた.もしかしたら秘密なのかもしれないので,説明の内容は割愛.
昼は上長瀞で文吉蕎麦もみの木へ.昨日のラフティングのガイドが教えてくれたのだ.人気店で,一時間待たされた.
天ぷらと一緒にガイド氏おすすめのくるみ蕎麦を食う.くるみのつけ汁は思ったよりもあっさりした味.
午後,何をしようか探してグーグルで調べると,博物館も公園もえらく混んでいる.さすが連休.
思い余って昨日話題に出た玉淀ダムへ.
本日も雨が降っていたので,放水量は中々多い.
ホテルへ向かう道すがら,道の駅はなぞのに寄った.秩父と深谷ねぎが目立つ.しゃくし菜も三種類売っていたが,石川のものは大きくて,腰が引けてしまった.
道も混んでいたので,そうこうするうち森林ホテルという今日の宿に辿り着いたときはチェックイン時間を過ぎてしまった.
午前中の散歩が響いて少し疲れてしまったので,暫し休んだ後,夕飯へ.
ホテルから歩いて 6 分程度の「新盛」という居酒屋を訪れた.やきとりが売りだというのでメニューを見ると,カシラやタン,豚バラなど,鶏ではない文字が並ぶ.どうも,隣町の東松山の文化圏らしい.東松山では,やきとりというと豚のカシラを焼いたものを指し,味噌だれをつけて食べる.
やきとりにモロキュー,焼きなす,あげ焼きなど頼む.どれも安い.近所の飲んべに愛される由緒正しき居酒屋.
宿に帰って,彩虹を飲みながら小鹿野こいしを食べた.彩虹はいうほど濃い感じはせず,冷やで十分美味しく頂けた.軽やかで華やかな舌触り.
小鹿野こいしは凝集したホットケーキのようだ.思ったほど甘くない.十分酒のアテになった.
和らぎ水には,ホテルにサービスで置かれていた「毘沙門水」.小鹿野の水である.適当に秩父で宿を探してたどり着いた小鹿野であったが,名産品も多く,魅力は尽きない.
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