20200722 東京の向こうの反対の端
COVID-19 の感染で,巷は不穏である.
直前まで行うと言っていた旅行業の割引補助 (Go To キャンペーン) を,東京発着はサポートしないことになった.
どうしたものかなぁ,と思ったけれど,近隣県なら通勤している人もいるくらいだし,罪が浅いのではないだろうかと勝手な理屈をつけて,今回は千葉ではなく埼玉に行くことにした.
今回の目的地はまず秩父,それから川越.
午後,車で都心を発ち,関越道で秩父へ.
高坂 (たかさか) のサービスエリアに寄ってレストランでラーメンを食った.埼玉の松本醤油商店の初雁もろみで作られたとのこと.スープはあっさり.薄いチャーシューに青ネギと玉ねぎ.いわゆる東京ラーメンだろうか.
ポップコーンがフリーサービスだというので,お姉さんに確認した上で持ち帰らせて頂いた.
ラーメンでは物足りなかったので,男梅ソフトも頂いた.仁丹のような,期待から外れない味.
高坂から一時間ほどで小鹿野町の宿に着いた.宿は鄙びた商店街の中にあり,なまこ壁の入り口が印象的である.
近くのコンビニで酒を仕込む.秩父麦酒の華熊 (ペールエール), 雪熊 (Wheat Saison), 紅熊 (レッドエール) ,そして日本酒は秩父錦.
受付では体温のチェック.宴会場もあるのだが,食事は全て部屋食だという.部屋は二部屋あてがわれた.一室は畳の間にテーブルと椅子が置かれ,食事や仕事に.もう一室は途中で入らなくても良いように,あらかじめ布団が敷かれている.
風呂も大浴場ではなく,貸切露天を使ってくれという.
感染にだいぶ気を使っている.
部屋に置かれた茶菓子は歌舞伎揚.ここは地元のもので攻めて頂きたかったが,予算の関係か.
夕食は猪のサラミ,胡麻豆腐,舞茸の和え物,きゅうりの酢の物 (きゅうりは小鹿野名産), みそポテト (秩父名物),しゃぶしゃぶ,黒米,漬物,茶蕎麦.
箸置きには小さな花が生けてある.
素泊まりに 1650 円で夕食,1100 円で朝食がつくのだが,1650 円でこの食事は豪華すぎるのではあるまいか.
夕食には地酒の飲み比べも付けてもらった.秩父錦の本醸造,武甲政宗の純米,秩父小次郎の純米.武甲政宗が一番深みがある.
飲み比べは一口ずつだったので,先ほど買った麦酒にも加勢して頂く.
軽やかな雪熊,きらきらとした華熊.
だけど紅熊の味には驚いた.なんだこれは.苦味はほとんどなく,クリーミーな味わい.飲んだことがない,こんなビール.後味は甘く,口の中に残る.
防災放送で町内の方の訃報を知る.
こんなことまで防災放送に流すのか.
風呂は貸切露天風呂.折しも大雨に降られたが,僕は雨の中の風呂は嫌いじゃない.火照った体を冷やしながら自然を味わえる.
大粒の雨は湯に水しぶきを立て,沸騰した湯のようだ.
部屋に戻り,酒を飲みながら宿の入り口に置いてあったパンフレットを眺める.
小鹿野は歌舞伎も有名らしいが,僕のいる日程では見られない.残念である.
あと有名なのは羊羹とわらじカツ.
小鹿野ではないけれど,秩父の有名どころとしては銘仙 (めいせん) か.裏表がないという絹織物.絹産業で発展した秩父では,明治後期から昭和初期に基幹産業であったそうだ.
銘仙は解 (ほぐ) し織と言われる手法を使っていて,一旦仮織りした横糸を解しながら本織りの横糸を織るのが特徴的である.
雨はなお降りしきる.秩父には土砂災害警報が出たようだ.
明日は銘仙の体験館に行き,ラフティングでもしようと思ったのだけれど,難しいかなぁ.銘仙館の体験コースも予約必須みたいだし.
コンビニで買った,秩父観光協会が推奨しているこうせん棒 (原材料: 砂糖,香煎 (大麦粉), 水飴のみ) を食いながら,夜が更けていく.
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