20240426 村の端を守る縄
【東海道:水口宿~石部宿】
たっぷりの朝食を頂き、宿を発つ。
チェックアウトのときに「東海道を歩いている方に差し上げているので……」と、握り飯をもらう。有難や。あや乃旅館:★★★☆☆(基本的に普通のビジネス旅館であるが、宿の方の対応はとても丁寧)
少し疲れが溜まってきているので、あまり寄り道せず、西を向かう。
水口宿の西の端にあたる五十鈴神社の鳥居に、面白いものを見つけた。
勧請縄(かんじょうなわ)、つまりエリア(今回は宿)の境界を守る縄である。
水口宿では、林口地区の「山の神」の行事として、正月三日に、五十鈴神社を含む三ヶ所に掛け渡されるそうだ。
説明板には、五穀豊穣や村内安全などが書かれた勧請板と、「海老」と呼ばれる、藁で作った飾りもの、御幣を付ける、と書いてあるが、御幣ははっきりしない。
御幣は通常、紙垂(しで:ジグザグに折られた紙)を棒状の木に挟んだものを指すが、鳥居近くの写真を見ると、長方形の白い幣紙を「御幣」と指しているように見える。
いずれにしても紙は認めないので、落ちてしまったのだろうか。
さらに西に進むと、美冨久酒造の酒蔵があるので、寄った。
昨日のふじ吉さんで、こちらの「三連星」を頂いた。
社長がガンダムのファンで名づけたとか何とか。
予約していなかったので、自由見学のみ。
日本で最も有名な酒米と言えば山田錦であるが、その祖である「渡船」は、滋賀県の在来種らしい。
いくつか試飲させてもらってから、純米の山廃を購入。
美冨久さんは、山廃が売りで、品数も多い。山廃の古酒なども飲ませてもらった。
バス停で、朝旅館で貰ったおにぎりを食う。田んぼの上で、スズメやウグイスの鳴き声が聞こえる。
平和だなあ。
ちなみにバスは平日でも一日3本、休日は2本しか来ない。
しばらく歩き、「べじらいす」という、農家に併設されたレストランへ。
おにぎりを食べたので、腹は減っていないのだが、ここで食わないとしばらく飯どころがないのだ。
単品がないので、やむを得ず、ベジプレートを注文。
べじらいす:★★★☆☆(健康的なファミリー層がメインターゲットと思われる)
泉福寺へ。弘仁四年(813)に創建した天台宗の寺である。
更に行くと、野洲川に行き当たる。
ここは、橋のあった時代もあるのだが、交通を制限するため、敢えて船を使用していた場所である(横田の渡し)。
仕方ないので、国道一号線に迂回し、一旦江戸側に道を戻って渡しの反対側まで回り込み、同じ道を戻る。
後はだらだら歩くのみ。
途中で昨日飲んだ北島酒造に立ち寄る。
試飲と仕込み水も頂いた。
宿は普通のビジネスホテル、AB ホテル湖南。
夕食は、酒蔵で教えてもらった酒処「秀」へ。
甲西駅の近くで、30年以上経営しているらしいのに、ネットにはほとんど情報が載っていない。
メニューには値段がなく、現金での支払いのみではあるが、奴隷船に乗った人はいないという噂なので、問題ないと判断して、食いたいものを食う方針とした。
小芋の唐揚げから始まり、筍煮など、適当に頼む。山うどの天ぷら、鰆の塩焼きナド、ナド。
昨日に続き、またウマイもの食っちまったなぁ。
値段は妥当というか、やや安いくらい。
秀:★★★★☆(好みもあろうが、僕の舌にはあったし、不当に高いとは思わなかった。待たされる時間が長かったり、値段が書いていなかったりするので、気になる諸氏には勧めづらい)
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