20210520 夜レストラン【Tasty Restaurante】★★★★★

モザンビークのインデックスはこちら.

幻のレストラン Graciana が,ホテルの北側 600 m 程のところにある公園,Parque dos Contuniadores FAIMA の中にあるのではないかと思い,仕事の後で夕飯を食べようと探しに行ったが,その気配はなかった.

仕方ないので,ホテルに戻りつつ,周囲の匂いを嗅ぐ.


うぬ!ここだ!


Sininho という邸宅のようなベビーグッズの店の前の Restaurant & Barが僕の鼻に引っかかった. 


その名も "Tasty Restaurante"

SEO 対策を全くしていない,潔いネーミング.もちろん,ウェブサイトなどというシャラクセェものはない.仮にあったとしても,この名前では,検索に引っかからないだろう.Google で検索を掛けても出てこない.

ただ,検索では見つからないが,Parque dos Contuniadores FAIMA の東側の道を,公園の端から250 m 程南下したあたりを Google マップで拡大すると,一応出てくる.


客の入りは 7 割程度,14 人.ほぼ若い男性.みんな物も食わずに酒を飲み,談笑している.騒いでいるというほどでもなく,別にガラは悪くない.地元の居酒屋といったところだろうか.

店の奥には,女性店員が腕を組んで,にこりともしないで店中を眺めている.余りに愛想がないので,警備員かと思ってしまった.


ものを食うような店じゃないんだろうなぁ,と思いつつ,レストランと書いてあるし,入ってしまったので「何を食わしてくれるんだ?」と聞いたら,オレンジのマスクをした丸顔の店員の若い兄ちゃんは,困ったような顔で先ほどの女性店員に相談し,常連客らしきひょろっとした男を連れてきた.

彼が英語を話せるので,同じことを繰り返すと,「Today's special は焼いた red fish と野菜だ」と教えてくれた.

いくらか聞くと,300 MZN だという.600 円程度.

日本の焼き魚と比べると安くもないが,これまで行った店は一食 1000-2000 MZN したので,それと比べると大分リーズナブル.


壁のテレビのサッカーをぼんやり眺めながらビールを飲みつつ,魚を待つ.


早すぎもせず,遅すぎもせず,大きな皿に載って彼は来た.いや,彼女かもしれないけれど.

思いのほか野菜が多くて,野菜不足になりがちな旅路では有難い.ジャガイモ,葉物(ケール?), インゲン,人参.


本丸にざっくりとナイフを入れると,パリパリの皮の中から肉汁.食わなくても分かる.これはうまい.

だが食わないという選択肢はないので,皮と肉をまとめて,口の中に放り込む.


……!


居酒屋などと言ってゴメンナサイ,600 円ほどのこの魚,丸の内なら 3000 円は取られます.野菜が多いから 4000 円.頭の中でそろばんが弾かれる.

カシャカシャ,カシャカシャ,ピーン!コレハオトクダ!


鯛のような淡泊な味の red fish (というか,鯛?) は,ほの甘くふんわりとしていて,素材の良さを知らしめる.

バターとパセリで焼いたシンプルなものだけれど,それだけに,ロースト技術の素晴らしさを感じる.


サッカーは,どちらかが勝ったようだ.両手を天に上げている選手の姿が大写しになる.店内の客は,それには全く興味がないように,興奮した会話で盛り上がっている.

我々社会的な生き物にとって,他人と関わることは,最大の愉悦であり…….


明日の Today's Special は豆料理だという.また来ちゃおうかなぁ.


食の街,マプト (僕が名付けた) に,同じくらい美味しい店はたくさんあるだろう.同じくらい安い店も.

だが,地元民で埋められたうまくて安い店は,これまでのところ,ここしか知らない.それゆえに★5つ!


=====

2M ビール 300mL - 80 MZN

本日の料理 - 300 MZN


0 件のコメント

Random Posts

3/random/post-list