20210521 夜レストラン【Piri Piri】★★★★★
【マプト@モザンビーク】
PIRI-PIRI, Maputo - Restaurant Reviews, Photos & Phone Number - Tripadvisor
これも現地の知人に教えてもらった店.
地元の人 (に見える人) が,ビール片手に語り合っている.どうも,ここいらの人は,レストランでは余り食わずに酒を飲み,家で食事をしているようだ.物価の高いモザンビークでは妥当な方法なのかもしれない.
頼んだのは,Piri Piri Chicken. 僕は迷ったら,店の名前がついているものを頼むのだけれど,これは店の名前なのだか,一般名称のピリピリチキンなのだか分からない.でも,名物料理らしいので,不味いはずがない.
ピリピリ Piri Piri とは,ここらで食べられているソースで,唐辛子の辛いソースである.
瓶やパウダーでも売っているのだけれど,各お店,各ご家庭でオリジナルの味がある,地元密着型のソースなのだ.
ビールは Txilar.モザンビークビールで,2M よりもコクがある.飲みながらチキンを待っていると,これが来ない.永遠に来ないのではないだろうかと思いながら,ビールをもう一杯.
やがて Piri Piri ソースが運ばれてきた.赤い Piri Piri と,緑の Piri Piri. 店員は緑の方を指して,「フレッシュピリピリ.ノットホット.マイルドピリピリ」と説明を加えた.
チキンが来ないので,取り敢えず,Piri Piri を舐めてみる.
まず,赤い方.オリーブオイルがベースになっているようだ.辛いけれど,コクがあって,なかなかうまい.玉ねぎとニンニクかなぁ?次いで緑の方.ふむふむ.確かに爽やかな味わい.コクは赤い方には負けているけれど,オリーブオイルの香りが……「ぐむっ?!」舌の上に,辛さが広がってきた.どっちだ?!さっきの赤い方か?!この緑のやつか?!慌ててビールを流し込む.舌がひりひりする.なるほど,こう来ましたか.
しかし僕はひるまないよ.数少ない現地の食べ物だ.果敢に向かい合い,味わい尽くすのだ,この,アフリカとポルトガルの文化が融合したソースを.
まぁ,僕,辛いの好きだしね.
さて,そんなことをしているところに,チキンが来た.
でかい.一羽じゃないか.チキンが僕に襲い掛かってくる.コケコッコー!
こうなると,先ほどの Piri Piri ソースを味方につけるしかない.こんなに大きい肉塊を,一つの味だけで食うのは戦略で負けているというものだ.
うむ.
サクッ.切り出しやすそうなあたりにナイフを入れる.ふむふむ.いい感触だ.
パクッ.これは!シーズニングがなじんだ皮は,皮の裏の脂と混じり合い,僕の舌の上にじんわりと広がる.中の肉は脂分が少なく淡白であるが,この脂が舌の上で再度料理を作り上げているようだ.
ふむふむ.地元民に愛されている店で,ビールと共に頂くには,最高の一品ではあるまいか.明日モザンビークを発つ僕の,最後の晩餐に相応しい.
さて,鶏の外側をあらかた喰い尽くし,脂分の少ない内部の肉と後半戦.
ここで Piri Piri の真価を発揮!あぁ,オリーブオイルの何と懐の深いことか.出過ぎず,引き過ぎず,まるで,引っ込み思案なフィギュアスケートの選手を支える,名コーチのようだ.
そうだ,飛べ!鶏よ!空を舞え……!
……仕事が終わった後のビール,美味しいなぁ.
さて明日は帰国.荷物片づけないとな.
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ピリピリチキン - 800 MZN (約 1600 円)
ビール (Txilar) 500 mL - 130 MZN (約 260 円)
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