20131201 眩暈の中で地層と紅葉が幻想を織りなす



本日は昨日行かなかった残り二本のうち,「滝めぐりコース」に行くことにした.

「養老の滝」は本名は「高滝」というらしいが,「養老の滝」あるいは「粟又の滝」と言う名称の方が一般的である.落差約30メートル,幅約30メートルと大きな滝ではあるが,長さが約100メートルであり,非常に緩やかな傾斜の滝なので,いわゆる滝のイメージではない.だからこそ,独特の景観が好まれるのかもしれない.






養老渓谷のあちこちで切り立った崖に美しい地層が見られる.
日本の地質百選選定委員会が作成した日本の地質百選にも選定されているそうだ.



地質学用語に「付加体」という言葉がある.海洋プレート(海の底)が大陸プレートの下に潜る際に,海洋プレートの上の堆積物がはぎ取られ,陸側に付加したものを呼ぶそうだ.現在,日本列島そのものが,殆ど付加体によって形成されているとみられている.

ところで,先ほどの日本の地質百選では,養老渓谷に付して「黒滝不整合」と載っている.

地質学における「不整合」は,上下の地層の形成された年代の間に大きなギャップがあることを意味する.「黒滝不整合」は房総半島と三浦半島にかけて広く追跡できる傾斜不整合で,千葉県勝浦市の「ボラの鼻」で見られるものも有名である.


透明な水面に地層と紅葉の彩が美しい.
落葉の作る波が,整然と並んだ地層を揺らす.



メダカのような小魚が沢山見える.今どき野生のメダカが簡単に見つかるとは思い難い.


昨日に引き続き,歩けども歩けども紅葉が続く.
自分の前にも後ろにも神の手から弾けたような色の洪水が広がり,自分が日常生活から遠くかけ離れた世界に溶け込みそうな錯覚に陥る.

色に酔いそうになり,空を見上げ,深く息を吸った.


紅葉狩りなどと呑気に構えていたが,狩られているのは自分なのかもしれない.

途中でカワセミが.



遊歩道が途切れたところで川を渡ると,水月寺に向かう山道が続く.

道の途中に「小沢又の滝」という滝があるはずなのだが,なかなか表示が出ない.どうも,この滝を望むエリアは,個人の所有のようで,表示が少ないのはそのためかもしれない.



手作りと思しき不安定な階段を下ると,5つないし4つの滝が流れ込む谷に出る.ないし,というのは,うち一つの滝は緩やかなので,滝と数えるには気が引けたからである.



滝を堪能し,一旦駐車場に戻った.余り飯を食べるところもないので,「ごりやくの湯」という温泉設備についている食事処で山菜とキノコの蕎麦を頂いた.



あまり遅くなる前に帰ろうと思ったのだが,養老渓谷から出る道がかなり渋滞で進まず,時間を食ってしまった.

折角なので,木更津の三井アウトレットモールに寄って,フードコート内の浅草今半で「木更津丼」を頂いた.意外とあさりと牛肉が合う.



最後に「ちーば君プラザ」に寄り,次の旅の構想を練る.

そういえば行きの市原SA で「ガウラーメン」なるものを見た.腹具合的に従い食べなかったが「ガウ」が気になっていた.
しかし「ちーば君プラザ」でその答を見つけてしまった.
「袖ヶ浦」の「ガウラ」なのである.…思わず脱力してしまったが,次に見かけた時には食べてみたい.

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