20200922 シラスのあるべき場所
弁当箱に入った朝食を食べ,宿をチェックアウトしたのち荷物を預けて散策に出掛けた.
宿のおすすめ度: ★★★★★
(食事が美味しく,サービスが良かった.風呂と部屋は値段なり.ちなみに部屋は風呂トイレ別)
時計回りに防波堤の上を歩く.潮の香りが鼻腔をくすぐる.
海底の石は 2 m 程ははっきり見える.きれいというほどではないが,汚いというほどでもない.
遠くの方でアオサギらしき鳥が魚を狙っていた.陽は強く,次第に汗ばんでくる.
宿のあった東港から南を抜け西港へ来た.東港にもあった巨大なタコのモニュメント.東港では消毒スプレーを手にしていたが,西港ではマスクをしている.
この辺りは少し栄えていて,食事処もいくつかあるが,さすがにまだ腹は減っていなかったので,歩を進めた.
西港を過ぎたところにある八幡神社に参拝.賽銭箱がないので躊躇したが,鈴の向こう側にある戸を開けると,賽銭箱,奥に御神体が見えた.
日間賀島には東港,西港,北港とあるが,北港が一番大きい.600 隻の漁船が使っているのだという.
北港には新井浜港,九渕港という二つの港が繋がっていて,その中で新井浜港の船着場の横には蛸壷が積まれていたが,あれは実際に使われているものなのだろうか.
更に進んだ所にある資料館に寄った.主に漁に関するもので,タコ漁やサメ漁に関する針や網が飾られている.
海の方に戻ると,しらすかき氷なる文字が目に入る.しらす?かき氷?
看板の写真は確かにかき氷の上にシラスが乗っている.ついでに横には佃煮かき氷の写真まである.一体どうなっているんだ.
かき氷は後の楽しみにとっておいて,一周ツアーを続ける.
東の端にあったのは日間賀神社.境内に 14 基の古墳があるらしいが,周囲を歩いても見つからなかった.賽銭箱はやはり社殿の中.
神社の看板に二つの祭りについて書かれていた.
一つは甘酒祭り,もう一つは屋形祭り.
以下,看板の説明.
【甘酒祭り】
祷 (とう) 人の家 (神社) で沸かした甘酒を見物人の村人に振るまう祭。
座主が列らんで座っている所へ袴をはいた小学生の子供たちが甘酒を持って行こうとする、それを青年達がわざと邪魔をして取り上げる そして、その甘酒を周りで見物している村人に振るまう、以前は神社の下の浜で行っていた、その後社口前の通路に幕を張り場所を作って行われた、現在では社務所内で神事が行われている
【屋形祭り】
この祭は直径三〇センチ長さ四五メートルの丸太坊十五本を使い御殿を造り中へムシロを敷き祷人六人と神主が座し、むし米を若者の手で練り上げた、おこざと干ダコを仏壇に供え御殿の中で酒盛りを始める、そこへ地区の若者四十~五十人が長じゅばん姿で屋形を襲い中の七人衆を追い出し前の崖から屋形を落とそうとする。
それを手伝い人が止める。
これを七回半繰り返す祭
【この祭のいわれ】*上記二つの祭りのいずれかは不明
昔大磯は日間賀と陸続きでそこには筑前寺があった、ある日大地震があり土地ごと海に沈んでしまった。その後、漁師が大磯でタコ漁をしていて阿弥陀さんを抱いたタコを引き上げた、さっそくこの阿弥陀さんを安楽寺におさめると大漁の日が続いた。
この阿弥陀様は章魚 (たこ) 阿弥陀と呼ばれ信仰を集めました。
祭で若者たちの掛け声であるヨイヨヨイヨは良い世の中を阿弥陀様にお願いするものですが、今は写真のような行事は行われていません。
日間賀神社を発ち,東港まで島を一周して二時間弱.途中ふらふら寄り道をしたので,まっすぐ行けば一時間半というところか.
東港に二つある食事処のうち,比較的客が少なそうな Barca という店に行った.ウェイティングリストが 9 組.たかを括って待ち始めたら,結局 45 分も待ってしまった.途中で西港に行くべきか迷ったのだけれど,ここまで待ってしまったので,もったいない気がしたのだ.相場で失敗するタイプ.
やっとテーブルを確保して頼んだのは生しらす丼.席に着くまでは待たされたが,もの自体は拍子抜けするほどすぐ来た.
ご飯の上に,生シラスと釜あげしらすが敷き詰められ,釜あげしらすエリアの一部はしらすの佃煮が覆っている.背景には島産の海苔,その上にシソと卵黄と小ネギ.
プリプリとした舌触りを噛み締めると,甘味の広がる生しらす.魚の旨みが味わえる釜あげしらす.程よい塩加減の甘じょっぱい佃煮.
まず海苔で巻いて一口.ワサビ醤油をかけて更に食べ進む.途中で卵黄を崩し,卵かけご飯を作り,しらすを乗せて食べるとたんぱくなしらすの旨みにコクが加わり,大変うまい.途中で島のラー油も乗せてみたが,これは蛇足かもしれない.
おすすめ度: ★★★★★
(名物,旨い,アクセスよし)
食後は北港近くの MARUTOYO に行き,佃煮ソフトクリームを頼んだ.添えられているのはたこせん.
まぁなんというか,ソフトクリームは美味しいのだが,なぜ佃煮を乗せようと思ったのかと….
たこせんとソフトクリームは,たこせんの塩気をソフトクリームが和らげていて悪くないと思ったのだが,佃煮の魚くささがソフトクリームと合わないのかなぁ.佃煮も甘味はあるので,甘味の部分ではなくクリーム分か.焼き魚に生クリームかけた感じ.
おすすめ度: ★★★★☆
(面白いから…)
宿へ帰り,荷物を受け取り,船へ.
ほぼ満員で,甲板へ.船が速いので大粒の雨が頰を打ち痛いほどだ.
師崎の港に着き,車で伊勢へ向かった.
知多半島から伊勢への高速は空いていたが,反対車線は大分混んでいた.あれは名古屋に向かう車だろうか.
伊勢の宿は築 90 年余りの日の出旅館.
確かに廊下が傾いているが,昔ながらの雰囲気で居心地はいい.
少し寛いでから,適当に予約を取って「桂」という店へ夕飯に出かけたが,店に着いてからしまったなぁ,と思った.見た目がチェーンの居酒屋風だったのだ.
しかし予約を取ってしまったので,意を決して中に入る.
カウンターがあるのは良かったが,メニューは見た目なり.生魚は避けておいた方が無難だろうと,松坂牛のハンバーグ御膳を頼んだ.まぁ,デミグラスソースがかかった普通のハンバーグ.肉汁とは無縁.
宿でもらったチラシを渡したら,ゆずシャーベットをサービスしてくれた.
酒は「伊勢志摩シュワシュワ」. 日本酒のスパークリングカクテル.甘いが日本酒の味はする.
桂: ★★☆☆☆ (しかも値段は割高だった)
帰りコンビニに寄り,酒の棚を見る.三重の酒は四日市のものが三種類,宮の雪の純米と本醸造,三重の寒梅.逡巡したのち,2016 年の伊勢志摩サミットの際,カクテルパーティーで供されたという宮の雪の純米を選んだ.
宿に帰り,仕事をしてから晩酌.宮の雪は癖のない飲みやすい味.
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