20220515 街の中に路地があり、路地の中に街がある

【アンタナナリボ@マダガスカル】

朝はいつものお粥とオムレツと果物。いい加減飽きてきたな。午前は会議。


昼は現地事務所の所長とランチをした。

日曜は平日や土曜日と比べて、道が空いている。国民の半分を占めるキリスト教徒が教会に行くからか。いや、ほとんどの店が閉まっているからかな。


「Citizen」はアノジー湖を見下ろせるいい立地である。

テラス席は程いい風も吹き、心地よい。

ブッフェと炭酸水、コーヒーで約 50000 アリアリ(約 1600 円)。

食事は小さい器にちょこちょこと盛られていて、前菜なんだかデザートなんだかイマイチ分からない。多分こういうの、オシャレっていうんだろうなぁ

オシャレ過ぎて何取ったんだか、自分でもよく分からないけど、前菜は、エビのアボカドディップ、鶏のソーセージ(?)こぶ牛のソテー(周りにまぶされているのはケシ?)、サモサ、豆(多分 Voanjoanjobory;丸くて大きい、むかごみたいな豆)のサラダ。美味しいっちゃあ、美味しいんだけど、結婚式の食事というか、お上品でガツンとはこない。

メインは鶏のカレー煮と、ビーフシチュー。シチューはかなり美味しかった。脂がトロトロで、肉はしっかり食べ応えがあり、なかなか宜しい。

シチューとご飯てのがまたいいよね。昭和の洋食屋みたいで。

思わずお替りしてしまった。

デザートも、もちろんオッシャレ。

かぼちゃのムースにパンナコッタ(?)、フルーツタルト。

Citizen:★★★☆☆(東京のホテルブッフェをイメージして頂ければ。まぁ、東京で同じレベルなら、倍以上取られると思うけど)


仕事のことで話し込んでしまい、ホテルに帰ったのは 15:00 過ぎ。

それから友人のジャン=マルクと待ち合わせて、ダウンタウンを散策した。

タクシーがいい味を出している。

ちなみにマダガスカルのタクシーは、車種は様々だけれど、基本的にクリーム色。通常、シートベルトはない。ドアの取っ手が壊れていることはしばしばある。

まぁ、ジブチも、リアガラスがなくて、ビニールシートが張っているタクシーなんてのもあったから、大概のことには驚かないけど。

Ibis ホテルからダウンタウンまで 3 km が、現地人で 12000 アリアリ、外国人で 20000 アリアリくらい。


アンタナナリボの街も結構回ってきたので、本日は何を見るとではなく、だらだら散歩をする方針とした。

まずはナンか立派な建物へ。コロニアルスタイルのビルの後ろに、伝統的な建物が建っている。

「はい、そこ。ダメダメ!」

写真を撮ろうとしたら、いきなり怒られた。

「なに、ここ?」

「首相官邸」


そりゃだめだろうねぇ。Googleマップにも載ってないもん。


そこからそぞろ歩き開始。

「ここは銀行だけど、日本語学校があったんだ」

「マダガスカルで日本語なんて勉強する人いるの?」

「自動車の部品を作る工場で働いている人とかが勉強していたみたい」


そういえば、住友商事のニッケル工場もあるって言ってたなぁ。

「これはモスク。イスマーイール派のやつ」

「え?この四角いビルが?僕の知っているモスクとは、ずいぶん違うなぁ」


後で調べると、イスマーイール派は、北アフリカにファーティマ朝を作ったイスラム教シーア派の一派で、自らの信仰を隠す習慣があるらしい。

だから、塔とか玉ねぎ屋根とかないのかなぁ。

また駅から伸びるメインストリートに出て、アナラケリーマーケットのあたりに来た。

このあたりは、アンタナナリボでどこかに出かけようと思うと、必ずと言っていいほど経由する。

なので、何だか親しくなってきた気がする。


駅のちょっと手前で東に曲がると、中華街があり、赤い提灯や中国製品の看板が並んでいる。横浜や神戸の観光要素の強い中華街ではない、中国人のためのエリア。

向かいには、小さなブースがある。

「商売をしたいマダガスカル人は、このブースを借りて、中国製品を売るんだ」


それから、何もない路地へ。

庶民の生活が息づいているように見える。


階段に座った女性たちが、こちらを見ている。

「サラーム」

僕が挨拶をすると、おかしそうに笑った。

ここにも伝統的家屋があったので「どうしてマダガスカルの伝統家屋は、窓が小さいの?」と聞いてみた。

「夏暑いからね。あの小さい窓すら、閉めてしまうことも多いよ」

「中央高地は涼しい印象だけれど、それでも暑さが問題なんだね。じゃあ、屋根が鋭角なのは?」

「雨が流れやすいからかな」

適当に歩きながら、思いついたことを話す。

アンタナナリボの街は、時々ちょっとした洋館があったり、見ていて飽きない。

なかなか大胆な立てかけのビルの横を通るとき、ジャン=マルクは淡々とした口調で「ああいうのは大体某国製だね。壊れやすい」と言った。東アジアの某国かなぁ。

「ここは俺の出身校。カナダのカトリックスクールだよ。俺の年代だと、学校は出身国ごとで、この学校はカナダ人ばかりだった」

「なんで君はここに?」

「祖母がカトリックの上の方の人だったからかな」


日曜は店がほとんど閉まっているので、夕食はてこずった。タクシーであっちに行き、歩き回り、こっちに行き、歩き回り。

結局、ダウンタウンの「ラダマ Radama ホテル」へ。ここもかなり良かった。

何が良かったと言って、マダガスカル料理の選択肢がすごく多いこと。僕はウナギと豚 Amalona sy Henakisoa 22000 アリアリを頼んだ。

「ウナギなんて食べるんだねぇ」

「ウナギはよく食べるよ。みんな大好き。日本でも食べるの?」

出てきたウナギは豚と一緒に煮込まれていて、日本とは大分雰囲気が違ったが、脂が乗っていてなかなか旨い。しかしあれだね、マダガスカル料理はご飯と合うんだよね~~。味が全般的に薄いので、そこでサカイ(辛いペースト)ですよ!


「あ、コバがある!」

「こないだ君がメインストリートで食べそびれたやつね」

ピーナッツと、はちみつ、米粉などを混ぜ、バナナの葉でくるんでオーブンで焼いた菓子。

道で見かけたけど、大きかったので、見送ったんだよね。


今回はひとかけらなので、チャレンジ。


ピーナッツのペーストというので、ピーナッツバターみたいのを想像していたら、全然違った。

茹で落花生を砕いて、餡の中に入れた感じ。落花生の入った月餅の餡のみというか……。

それをココナッツミルクのソースに付けて食べる。甘すぎずさっぱりとしていて、和菓子を髣髴する。


今週末も遊んでしまったなぁ。

明日から頑張ろうっと。


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